教育ICTデザイナー  田中康平のブログ

教育ICT環境デザイン、ICT支援員、幼児教育とICT、など

教育の情報化推進 その本意とは?

「教育の情報化推進 その本意とは?」

ちょっと大げさなタイトルですが(笑)

CECフォーラムを通して再考、再確認したこと

日頃の活動の先に目指している姿

この二つがリンクし、整理できたので記しておきます。

今回のフォーラムのようなイベントでは先生方の実践発表のほかに、企業展示があり
教育ICT製品のトレンドを知ることができます。

この2~3年は

・電子黒板(IWB)

・デジタル教科書

・協働学習ツール

・校務支援システム

などが主流

そこへ、

・学校向けSNS

・教材コンテンツオーサリングツール

・LMS e-Learningシステム

・動画講義配信システム

などが加わっていくというのが今後の流れでしょう。

 

新しいコンセプトや新機能のアピール

競合他社との違いについて

熱心に説明される

聴く方も、新しい技術や切り口に興味津々

 

この時

何を提供したいのか

何を整備したいのか

目新しさを追求せず、どこまでイメージを持たれているのでしょか?

 

私は、「提供するもの」「整備するもの」は

 

「学習者(利用者)の体験」

 

だと思うのです

 

スティーブ・ジョブスが言うところの

「user experience」

 

その製品、その環境は

「何を体験させ、何を学び、成長できるのか?」

 

そこを明確にすると

新機能が必要な場面

旧来のシステムが有効な場面

そのMixが望ましい場面

色々と思い浮かべ、設計の幅が広がるはずです。

広がる反面、シンプルに考えなければ

活用を複雑にすることは懸念されます

非常に難しいですが

「体験」

を軸に考えることが

「教育の情報化推進の本意」

ではなかろうかと、考えるに至っています。

 

反転授業等における動画コンテンツ視聴

教材コンテンツプラットフォーム

授業巧者の動画データベース

など、話題に上りますが

 

これらのシステムは、実は以前既に実践され

ある意味淘汰されてしまった面があります。

 

原因は

「体験がつづかない」

こと

 

教育の情報化では

「効率化」「共有化」

が最も効果的だと

新規参入者は捉えがちですが

 

「体験を続けさせること」

 

などの課題を分析し

現実的な解決策を見出さなければ

同じ道を辿るのではないかと危惧してます

 

「学習者の体験」

 そこからの

「学びと成長」

 

これらを提供する教育ICT製品やシステム、全体環境

 

ここを追い求めていきたいと思います。