タブレット端末の導入2
「タブレット端末の導入」
前回の記事では、
タブレット端末を活用した実践における疑問点と
「良き活用には、良き実践のアイデアを産みだすイマジネーション豊かな人材と、
イマジネーションを産み出す環境を。」
と書かせていただきました。
もう少し掘り下げて、続きを。
現在、「タブレット端末」として括られるデバイスは、3つ
・Win8系(スレート型、キーボード付きを含む)
・Andoroid系(10インチ~7インチ程度)
それぞれ、OSに特性があり、システム設計と活用方法は異なります。
そこが同列に認識され、導入検討されている場合が多いようです。
特に、Win8系とiOS系は、似て非なる、別物と認識しなければ、
活用方法を混同してしまい、
シンプル且つ発展的な利用の妨げとなります。
イコール Active Directryネットワークのログインアカウント発行/管理が可能
グループポリシー適用下で、ユーザー権限の制御等が可能
その他の制御系システム適用により、相当細かな管理が可能
従来の資産(Office系ファイル等)の利用が可能
といった特性から、これまでのPC教室の延長上のイメージで、
システム構築が進む傾向があります。
姿はスレート型でも、中身は旧来のWindowdデスクトップOSです。
操作性は、従来と大きく変わりません。
※アプリによっては直感的に操作可能
自己アカウント管理(定期的なPass変更等)、フォルダ/共有フォルダ、
ファイル、ファイル暗号化、ウイルス対策、、、導入初期のオリエンテーリングが重要
マルチタスク=CPUの性能により処理速度が左右される 価格=性能
一人一台(校内数百台)を一斉に起動し、ログオンする場合
相当高度な無線LANネットワークを構築しなければ、全台ログインは極めて難しい
フリーズしたら再起動
状況によっては5分前後の時間が失われる
これまでの経験を基に活用をイメージするには、違和感が少ないと思います。
ロック解除のパスワードのみ
ワンエディション シングルタスク
ネットワークログオンなし
ネットワーク不通でも起動、活用可能
トラブル時(殆どない)はホームボタンを押すだけ
授業が止まらない(止まりにくい)
限りなく直感的な操作
AppleIDの管理やMDMの活用などは、詳細設計が必要
従来のPC教室端末と異なる為、活用イメージが掴みにくい
アプリに頼りすぎた活用は、デバイスの本質を見失う場合がある
Andoroid系タブレットは、アプリマーケットの信頼性の低さにより、教育現場への導入に対して慎重派です。ここでは割愛いたします。
似て非なる操作、システム設計、運用、活用です。
私の理想は、
双方が利用でき、子どもたちが特性を理解したうえで、場面に応じて選択すること。
とは言え、一人一台の環境で2台持つのは現実的ではありませんから
どちらかを選択せよと言われたなら
昔の伝統を大切にしつつ、箱入り娘を安全に守りながら、必要な場面でのみ活用させたいならば Win8系
子どもの自主性に任せ、よりクリエイティブに創作し、社会と関わる体験を重視するなら iOS系
どういう能力を身に付けてほしいか
情報過多の社会とどのように関わっていくのか
食べさせたいものだけ与えるのか
食べたいものを自分で掴ませるのか
本当の栄養となって、人生を生き抜く力となるのはどちらか
その時、大人はどうあるべきか
タブレット端末の選択をみると、その自治体ないし学校の思想が分かります。
双方を使い続ける現場を見てきた経験上、メリット、デメリットに加え
これからの社会の変化に対応させるためのICT環境
という視点を持って、提言していきたいと考えています。